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技術コラム
基礎知識

アクチュエータとは?

アクチュエータとは何か?

『アクチュエータ』とは、機械を構成する部品の中で動きを発生させる役割を担う部品です。アクチュエータは、動作を指示する制御信号と電気・油圧・空圧などの動力源から、動力を変換するバルブや機構部品により、直進移動や回転などの “動作”を作りだします。アクチュエータは携帯電話や自動車など私たちが日常的に使用する製品や工場の生産設備など機械を動かすために欠かせない技術です。

アクチュエータの中でもフィードバックセンサにより位置・速度・力・圧力などを制御して、目標値の変化に合わせて誤差を補正する機能を持つ装置はサーボアクチュエータと呼ばれ、精密な制御が求められる産業用ロボットや精密機械などに欠かせない要素部品です。サーボアクチュエータの性能は動力源や動力変換機構など構成する部品それぞれがもつ性能と組み合わせによって決定されるため、高性能なサーボアクチュエータの設計には各部品の技術的な知見やノウハウが求められます。

アクチュエータの種類

アクチュエータには動力源の違いにより、主に油圧・空圧・電動の3種類に分類できます。

油圧

油圧アクチュエータは、加圧された作動油の流体エネルギーを機械的な運動に変換して出力するアクチュエータです。主な構成部品としては、動力源となる作動油を加圧する油圧ポンプ、作動油の圧力や流量を調整する制御弁、動作を発生するシリンダやモータから構成されます。油圧は構造がシンプルで大きな推力・トルクを発生させることができるため、建設機械や産業機械など大型の設備で主に使用されています。また、パワーを発生する油圧ポンプ部分と仕事を行うシリンダ部分は配管やホースを介して別々に配置できることから、一つの油圧ポンプに複数のシリンダを接続したり、限られたスペースに効率よく配置することが可能です。

空圧

空圧アクチュエータは、作動油の代わりにエアコンプレッサで作られた圧縮空気を用いて動作を発生するアクチュエータです。油圧と同様に流体の圧力を応用するためシンプルな部品構成で高いメンテナンス性がありますが、作動油に対して圧縮性のある空気を用いるため使用できる推力は低くなります。

電動

電動アクチュエータは、巻線や永久磁石の電磁力を利用して推力・トルクを発生する電動モータに動作を変換するボールねじなどの機構部品を組み合わせた製品です。電動モータは高い制御性とエネルギー効率を実現できることや、パッケージ化された様々な製品が販売されており、家電製品から産業機械まで多種多様な製品に組み込まれて使用されています。並進運動を行うシリンダタイプの電動アクチュエータは、電動モータとボールねじ等の変換機構により油圧や空圧シリンダの様な動作を電動モータにより実現できます。

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