地熱発電における油圧アクチュエータの課題
技術・顧客課題
地熱発電設備におけるメンテナンス性と優れた信頼性・ライフサイクル コストの要求を満たすサーボ弁が必要
ソリューション
従来、市場に存在しなかった地熱発電向けの油圧サーボ製品を開発、国内市場にあったスペックと優れた信頼性のサーボ弁を提供
地熱発電における油圧アクチュエータの課題
地熱発電設備において油圧アクチュエータは蒸気タービン周辺の重要箇所に従来から用いられています。高負荷に耐え、長期間に渡る仕様でも安定稼働を果たすためには油圧サーボ弁を核とした制御方式が適しています。
一方で課題も存在し、既存の地熱発電設備は火力発電向けの蒸気タービン
を転用・部分変更したものがほとんどで、専用設計の油圧アクチュエータは国内に存在しませんでした。しかし再生可能エネルギーの必要性が高まる中でこれまで試験的な運用のみに留まってきた地熱発電も、現実的な採用検討が始まっています。
従来型の火力発電向けのアクチュエータの転用ではコストやスペック面で不適当な箇所も多く、専用設計の高い信頼性とコストパフォーマンスを備えた製品が必要とされていました。
地熱発電向けに日本国内で再設計を実施。革新的なパフォーマンスを実現
日本ムーグでは従来の火力発電向けのアクチュエータを再検討しました。
火力発電向けのメインストリームである
「スコッチ・ヨーク機構」からコストをいかに削減できるか再検討、再評価を行い、地熱発電では「ラックアンドピニオン機構」が最適と判断。使用部材を大幅に見直し、結果大幅な小型化とコストダウンを実現。お客様にとってはムーグの従来品と変わらない信頼性でありながら、高いコストパフォーマンスの油圧アクチュエータをご提供することができました。
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カスタムのポイント
地熱発電向けタービン用の対策
現場で使用しているバタフライ弁に合わせた専用アクチュエータの設計
顧客仕様に合わせた設計